2009年12月19日土曜日

" 2009 Shark Camp @ 福岡マリンワールド海の中道 "

今回のテーマは

 "  サメ と 人  "

 です。

10月24日~25日に開催されたイベント

『シャーク・キャンプ』
参加してきました。

過去の内容なのですが、非常に貴重な経験であったので是非書きたいと思いました。

このイベントで学んだことは、『サメの知らない一面を知ったこと』だけではありませんでした。

最も私にとって感動的であったことが、『サメに関心を寄せる人々に出会えたこと』です。

研究者 水族館員 ダイバー メディア記者 カメラマン 一般社会人/小学生

こんなにも幅広い人々を引き寄せるサメ。

ただサメが好きという気持ちに触れることができて、何よりも刺激的でした。このイベントは日本板鰓類研究会主催による福岡マリンワールド海の中道水族館で行われたものです。


福岡マリンワールド海の中道へのアクセスは

福岡空港 ⇒( 福岡地下鉄空港線 )⇒ 博多 ⇒( 鹿児島本線 )⇒ 香椎 ⇒( 香椎線 )⇒ 海の中道 

海に直ぐ近い非常に穏やかな気持ちになれるとっても良い立地です◎
福岡マリンワールド海の中道 ⇒ http://www.marine-world.co.jp/

この『シャーク・キャンプ』とは、より多くの人にサメのことを理解してもらおう という主旨のもと行われました。

1泊2日の充実したプログラム内容。
  1. 研究者による講演       : 仲谷教授、山口教授
  2. サメ公開解剖          : イタチザメ・メジロザメ(各全長2m)
  3. シャークウォッチングダイブ     : 大水槽に潜った水族館員によるライブトーク
  4. 研究者丸秘トーク        : 田中教授&高田館長
  5. 懇親会
  6. 大水槽前でサメを見上げて就寝
  7. サメ頭部解剖体験
 (参加者) 60~70名程 【子供:大人=1:1  男:女=1:2】
  ⇒驚いたのが、女の子が非常に多かったことです。お母さんと一緒に図鑑とノートを握りしめて様々な話をメモする姿勢にはビックリ!!
子供が寄せるサメへの関心は大きいものだということがわかりました。
また、大人陣の中にはダイビングをする人やカメラマン、記者の方がおられました。ダイビングの方はサメが好きというよりかは「怖い!」が故に関心を寄せてしまうといった動機のようでした。



①研究者による講演 

 ・仲谷一宏先生(北海道大学名誉教授)
 「メガマウスについていままでわかったこと。」
  ⇒仲谷先生には一度北海道函館にて訪問をした際にお世話になった先生です。本当に格好イイ先生です。函館でお会いした時は、サメに関心を寄せる私と同じ目線に立って貴重なサメの話を膨大に話していただけただけでなく、様々なサメ~エイ、そして深海魚のホルマリン漬けの貴重なサンプルを一般人の私に見せていただきました。この体験も随時ブログにて報告したいと思います。



上写真は後ほど行われたサメ解剖後で行った記念撮影  / メガマウス


  ・山口敦子先生(長崎大学准教授)

 「身近な海にすむサメ・エイの研究で見たこと&わかったこと。」
サメ界でのプリンセスと呼ばれている山口先生の講演では、様々なサメが私たちの生活の周りに溶け込んでいるというお話をいただきました。
そんな山口先生は現在、有明海の生態環境の調査を行っているとのことでした。
現在、有明海では「トビエイ」が大量発生しており、有明海の生体系が狂っているようです。その環境を正しくするための研究を行っているようです。


②サメの公開解剖(by仲谷先生)
  ⇒今回解剖していただいたのは、2m級のイタチサメ、メジロザメです。仲谷先生には随時マイクを通して解剖しながら説明をしていただきました。
初めて見る間近でのサメの大きさは実際の2mよりも大きく感じました。実際に水中で見ると水の屈折率により、さらに大きく見えるらしいです。
 

解剖を慣れた手つきで綺麗に裁いて解剖していく仲谷先生

③シャークウォッチングダイブ(by森さん)
 ⇒水族館員の森さんがパノラマ大水槽に水中カメラと一緒に潜り、マイクを通して私たちに生で目の前の水槽の中で生きるサメの特性を教えてくれました。
水槽にはエイやイヌザメ、ネコザメなど多種に及ぶサメがいましたが、中でも日本で一番最初に飼育が成功した【シロワニ】との並泳は見ものでした。
  


非常に怖い顔ですが、飼育条件をしっかり整えていれば全く怖い魚ではありません。
その条件とは、餌を毎回しっかりシロワニの口まで持っていって与えてあげることのようです。(他にも勿論多々な細かい条件があると思いますが。笑)
どんなに凶暴なサメでもお腹がいっぱいでは、捕食者としての顔にならないってことですね。

④研究者の丸秘トーク(by 田中先生 & 高田館長)
  ⇒これは日頃感じているサメ&サメ研究者のイメージを参加者と対話しながら無くして行こうという形式の企画。非常に面白かったです。高田館長がメイン司会者で進行を進めて、田中先生が全員の質問に答えていくというものでした。
高田館長が、NHK「その時歴史が動いた」の司会者の松平さんに声がそっくりだったので、妙にシックリきていたのが、また面白かったです。

上写真が福岡マリンワールド水族館 高田館長 / 上(下)写真が東海大学教授 田中先生

この質問会で、私も田中先生に質問を行いました。
その質問とは、【サメのイメージを変える取り組みは行っているのか?】
答え【日本サメ学会が主催するシンポジウムを年2回行うことで、サメの正しい知識を人々に知ってもらう。】
正直な感想としては、こんな素晴らしいサメについてのシンポジウムがあったとは今年まで知りませんでした。 やはり、サメを求めている人でないと辿りつくことができない状況であって、本当に誤解している多くの人々は気づかないでいるという疑問・課題を抱きました。

⑤懇親会

    懇親会は、大人だけの楽しいトークの予定が前半は意外にも、夜更かしなんてへっちゃらな子供たちがまだまだ貪欲に先生たちに話を聞こうとしていました。
 
この懇親会では先生方とほろ酔いで語り合うことができました。

その結果、サメ研究者である先生方の共通点を見つけました。それは、『とっても話すことが好きで、お酒に強い』です。
私も理工学部という全くことなるジャンルの研究室に所属しているのですが、  これまでのイメージとして大学教授は無口でクールなイメージがありました。
しかし、サメ研究者である大学教授先生方は非常に話が面白く、情熱的なハートであるように感じました。

そんな温かい優しさを偶然感じる出来事がありました。それは、右写真です。
なんと当日は水族館館長の高田さんの誕生日でした!!!
水族館員の方々は館長にはサプライズでケーキを用意しており、館長が懇親会の部屋に到着した途端、シャークキャンプ参加者のわれわれ含め全員でHAPPY BIRTH DAYを歌い、お祝いしました。人生で初対面の方の誕生日会に参加したのは、初めてでしたが、何故かそんなことも感じずに自分のことかのように楽しみながら、福岡マリンワールドの優しさを感じてました。
こんな温かい水族館、他にあるんでしょうか??? 改めて、オススメです☆ 

⑥サメを見上げて就寝
 パノラマ大水槽を前にして就寝♪メチャメチャ贅沢な一夜でした。

 
 
⑦サメの頭部解剖体験
 最終日。いよいよ待ちに待った解剖体験!!!!!
全長4m級のイタチザメとアオザメの頭部を解剖。下の写真を見てもわかりますが、サメの大きさがどれほどか、よくわかりますね。
サメの肉が新鮮な時には美味しいという話を聞いたサメ好きな人が解剖したてのサメの肉も食べてました。笑   コリコリしてヒラメの縁側のようだという貴重な感想も得ることができ、いろんな意味で自分の未熟さを感じました。

 
 



この解剖体験を終えて、価値の高いお土産を持って帰ってきました♪




サメの歯ですね♪非常に大きい!!!こんなサイズのサメの歯はなかなか手に入らないのでとても嬉しいです。

***帰省***

このシャークキャンプを通して、強く感じたことがあります。それは、

やっぱりサメ大好きッ!!!!!!!!!!

サメは言葉を持っていませんが、何億年も前から進化しながら生き続けている貴重な種。
そんなサメを改めて魅力的に感じました。
それも、サメという生物だけのために、どれほど多くの人が関わって生きているのかという『人と動物の関係』の大切さを強く肌で感じたためです。

次はサメ本人に会いに行こうと思います。(LET'S Go!!SouthAfrica!!Mexico!!)

THE END









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