2009年12月10日木曜日

" Audi Shark " ( Audi社デザインコンペ最優秀賞 / 2009 3・18 )

今回のテーマは

 サメ と デザイン( Art  ) "
です。
紹介する事例は、独Audiと、ミラノを代表するデザイン専門の大学院大学 ドムス・アカデミー(*1)の共催で行なわれたデザイン・コンペの最優秀作品

Audi Shark  】

です。

(*1)ドムス・アカデミー … ミラノにある有名なデザイン専門大学。25年という歴史を持ち、様々な有名なデザイナーを排出している。 ex ). Joseph Forakis( 米 ) / 世界初のローテーター式携帯「Motorola V70」デザイン担当
                        

この作品はトルコ・イズミール在住の若干26歳の Kazim Doku氏( 下写真 )のデザイン。






この作品は自動車ではなく、ホバークラフト として描かれたものです。             
ホバークラフトとは、地上・水上・氷上を区別なく進めるマルチ乗用車です。
これまでも沢山ホバークラフトは作られてきましたが、軍用から観光ようまで様々です。
(日本でも1970年より伊勢、大阪、鹿児島、大分などで観光船などとして運航されていたが2009年3月に全て運航停止・解体された。)




上記の左が日本製(三井造船)、右がアメリカ製(アメリカ海軍)です。下写真が Audi Shark。




いずれと比較しても、 【 Audi Shark 】 は普通に格好イイですよね。

このAudi SharkのデザインしたDoku氏は、Audi社のデザイナー:Walter de'Silvaのデザインスタイルを模倣しようとしたと語っています。( http://wiredvision.jp/news/200903/2009031823.html )

と同時に、彼は
 「 Audi の簡潔で完璧なラインを反映させて、超スポーティな乗り物をデザインした。 」
と述べています。





 Audi( ブランドイメージ )

     = 『 MODERN

           『 COOL

                『 FRONTIER




すなわち、





 Audi × Sportyデザイン
 
          = Audi Shark

この Audiブランド Sportyイメージ をもとにデザインされたのが、 Audi Shark です。



では、
何故 Adui  × 『 Shark 』 なのか?( Shark を選んだのか。)


この答えは、サメの生きる環境サメの立場にあると考えられます。




①サメの生きる環境 

          = 【 海 】 


  = 『水圧』『水による抵抗』 
    
  = 地上より困難な環境


②サメの海界での立場 

            =   捕食者




すなわち

サメ陸上動物よりも困難な環境

の中で、素早く泳ぐイルカやオットセイを狩り生き抜いていく捕食者です。
そのため、長い歴史を通して生き抜くために、スムーズに泳ぎ狩りをするために
水の抵抗を最小限に抑えた

BodyLine

に進化しました。

事実、Doku氏は自身のブログで
Outside the car what attracts people is the system of the paddles.These paddles are designed by the effect of a shark and it provides the car to speed up with a balance and control and to complete the concept of the car.
と述べている。

この過酷な自然環境の中で、食物連鎖のTopに君臨し続けた結果進化した
メのBodyLineが美しい


考えるのは、私だけでしょうか??おかしなことでしょうか??





これは、古代の著名な建築家を見れば当然のことであると考えられます。

上図はマルクス・ウィトルウィウス・ポリオ(建築家)の『建築論』で挿絵を

描いた、レオナルド・ダ・ヴィンチウィトルウィウス的人体図』です。

この著書で、ウィトルウィウスは

『人体こそが建築様式のオーダーにおける

                重要な構成要素であるとしている。』

と述べています。


自然界食物連鎖の頂点に位置する人間


海洋自然界食物連鎖の頂点に位置するサメ




   芸術と人間  



   芸術とサメ




果たして、Kazim Doku氏がサメに関してどれほど関心を寄せていたかは明らかではありません。
ですので、私なりに行動して検証してみます。
また、近い将来Kazim Doku氏にお会いして是非聞いてみたいと思います。
その時には必ず報告しますので、期待しててください。


End















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