2010年3月27日土曜日

" 遠洋水産研究所 "

今回のテーマは

"サメ × 中野秀樹"

です。
本日は、長い間お会いしたかった
独立行政法人 水産総合研究センター 遠洋水産研究所 温帯性まぐろ資源部長 
中野秀樹さん
にお会いしてきました。

場所は静岡県の草薙です。

私が何故、中野秀樹さんを知ったのか??

それは、中野秀樹さん著書『海のギャングサメの真実をおう』を読んで知ったことからです。
これは、なかなかの優れた書物です。
具体的なデータを用いて説明しているため説得力もありますし、サメに対する見解が中立的でもあります。(もちろん中野先生はサメを大好きな方です。)
そして、サメに対する知識が素人な私みたいな人から専門家も読めるような(専門レベルまで引き上げてくれる)非常にわかりやすい書物です。

そして、中野さんはメチャクチャ格好いい人でした。
なんか私が中野さんを語るなんて失礼すぎてできませんが、私が人生の岐路として悩んでいることも察していただき、人生の一サメマニアとして暖かい激励をしていただきました。

私の人生の中で、本気で尊敬できる人としては3人目です。(身内を除いて)

それくらい私にとっては大きな大きな価値をもたらしてくれる方でした。




今回の中野さんとの対談で得たいくつものサメに関する裏話。


これらは、ネット環境で流せないという理由もあるので、出せるものだけ書かせていただきます。


①サメは絶滅危惧種ではない


②環境保護団体の日本と欧米の違い

です。

①サメは絶滅危惧種ではない

これに関しては、正確に言うと【絶滅危惧種かどうかすらわからない】ということです。

一般に海洋生物の個体数の把握は、漁獲高によって統計されます。


サメのフカヒレは先進国、サメの身は発展途上国で消費されています。
発展途上国というのは、冷蔵技術などが発展していないため食べ物を一般的に塩漬けにするか干すかという選択のみです。
そのため、他の水産物よりも高タンパク質で、安価なサメが重宝されているのです。

先進国では国の水産機関がしっかりしているため漁獲量などをFAOに正確に報告することができます。しかし、発展途上国ではこの漁獲量データが非常にファジーでありながら、大量に消費しています。
そのため、具体的なサメの個体数を把握することが困難な状況にあります。(詳しくは中野さんの本で。)

要するにメディアと環境保護団体があおっているんですね。

しかし、サメ自体が他の魚類と異なり生殖スピードが遅いため、乱獲を行われると絶滅に繋がることは間違いありません。

今この漁獲量を正確に把握しよう!という団体は世界で存在しないらしいです。



② 保護団体の違い
日本では、ボランティア
欧米では、ビジネス

これが全てですね。ここには色々と宗教の問題が絡んでいるらしいのですが・・・

欧米ではビジネスとして保護団体が成立しているので、保護団体は是が非でもワシントン条約に動物の登録を成立させたいっ!!そうすれば、ワシントン条約に登録させたという成果をもとに、新たに多くの寄付金を集めることができるのです。

う~ん・・・


食物連鎖って難しいので、下手に『ある層の動物だけ優遇して守る』ってことをしてしまうと崩れてしまいますよね。

だから、現在はワシントン条約という個別の生物にフォーカスをあてるのではなく、環境をという大きな視野で考える生物多様性に移行しつつあるようです。


ワシントン条約の会議で
アフリカでは、アフリカゾウが絶滅とか言われながら実は個体数が増加傾向にあり、ゾウが食べる植物が足りなくなって人家を襲うという問題が出ていたそうです。





メディアで知る情報と現場にいる人の情報のギャップは大きなものがありますよね!!

これを埋めることを成し遂げたいと中野さんもおっしゃっていましたが、忙しくてできないようです。


今回の訪問で得たことはたくさんありました。

その中でもボクができることは何か??

それを見極めて、チャレンジをしたいです。

日本の研究技術は素晴らしいものがあります。

日本の技術を活かして、世界の水資源を活性化する!!

そこで得た信頼という名の資金をサメの研究費にまわして・・・♪

そんな夢への第一歩が踏み出せた気がします。

THE END



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